掛川―富士川往復 初めての薩埵峠越え

仕事の用事があったので富士市までサイクリングで行ってきた。片道約4時間のコースだった。今回特筆すべきは初めて薩埵峠(さった峠)を走ったことだ。

清水市興津の清見寺。往路はこの前を通過した。戦国時代、武田信玄が駿河に侵攻した際に薩埵峠で今川氏真と対峙した。その時に氏真が本陣を敷いたのがこの寺だ。既に今川氏は衰退の一途をたどりつつあったのだが、薩埵峠から武田勢を見下ろすように陣を張って有利な形成だった。しかし、多くの家臣が勝手に陣払いをして退却してしまったため、武田勢に簡単に薩埵峠を奪われ居城でもある駿府城も奪われてしまう。事実上の今川氏滅亡の最後の拠点でもあったのがこの清見寺と薩埵峠だ。実はこの寺、境内を東海道線が横切っている。写真の階段を上って正門をくぐって東海道線の上を渡って本堂へ行くこととなる。

旧清水市の興津と由比の間は山が海まで迫っている地形なのでここを通過するには海岸線沿いに走る国道一号線に限定されていしまうのだ。東名高速道路もほぼ同じところを通り由比の辺りでは海の上にせり出した道を走っている。(山側を通過しようとするとかなり北上して迂回するルートがあるが現実的ではない。)問題はこの1号線が自動車専用道路化し、この区間の一部は左側に歩道もないのだ。右側には太平洋岸自転車道があるが、一旦道路を渡ってあらかじめ右側に行かなければならない。しかも、地下道を通って行かなくてはならず、さらにその場所が分かりにくい。というわけで普通に左側を走っていると、今回も前回の 掛川ー東京サイクリング 時と同様にこの先自転車歩行者が通れないと言う看板付近まで来てしまった。またやってしまったとは思いつつも、引き返して太平洋が自転車道(歩道)をしばらく走るのも気が進まずどうしようかと思っているところに、子供連れの地元の方がいた。声を掛けようとすると、この先は行き止まりですよと話しかけてくれたので、薩埵峠を通過するルートを聞いてみた。手短だったが要点がまとまった説明でありがたかった。話通りに進むとグーグルマップなど見るまでもなく薩埵峠への入り口に入ることができた。若干引き返して北上する形になったが、同じように引き返して、太平洋自転車道(歩道)を進むよりましだ。

西から上る薩埵峠は最初はダラダラと緩やかに上っていて、峠の手前から急激な上り坂が続く。とは言え急な区間はせいぜい数百メートルくらいだと思う。ただ斜度はきつく最大斜度20%以上あると思う。急斜面に差し掛かって、全く頭の中に急こう配など想定していなかったことに気づかされた。海近くを走るのだから全く想定していなかったのだろう。バックパックまで背負ってこんなところに来てしまったと思いつつも進むしかない。こんな急こう配がどれだけ続くのだろうと、全く距離も知らずに上ったがあっけなく峠に着いた感じだった。さすがに、海近くの峠だけあって標高が高いわけでもなく上り区間は短い。峠への急坂は2カ所ほどで工事をしていたのか交通誘導員が立っていたが、とにかく道が細いので車が対向するのは難しい。

峠付近には展望台駐車場もありそれなりに車が停まっていた。天気は良く静かな駿河湾と富士山が見えた。

峠付近から見た富士山方向を見た景色。やや雲がかかっていたが、富士山の絶景ポイントだ。展望台駐車場から見るとさらに海にせせりだした景色を見らえるので安藤広重が見た東海道五十三次の景色に近くなるだろうと思う。

そのまま下るが西側からの上りと違い、一気に下らない。道路の両脇にミカン畑があり、蜜柑のトンネルのようになった場所もある、緩やかな下りや平坦区間を進む。そして、最後に一気に急斜面を下る。この区間は薩埵峠を徒歩で行きかう人たちやミカン農家の人たちも見かけた。絶好のハイキング日和だろう。

下ったところは由比宿だ。宿場町の名残が道路の両脇の建物にありとても風情がある。自転車でただ走るだけではもったいない雰囲気だった。歩いて風情を味わいたい場所だと思う。由比宿を出ると今まで通ったことのある道に出るのであとはその道に沿って走るだけだ。それにしても、今は静岡市の隣が富士市なのだ。静岡市の中心部からだいぶ走ったと言うのにまだ静岡市なのだ。昔は、清水市があり、由比町があり、蒲原町があり、富士川を渡って富士市だったはずだ・・・

予定より1時間ほど遅れたが、13時45分過ぎに富士を出発して帰路についた。時間があれば富士川沿いを北上して52号経由で清水に入ろうと思っていたが、時間がないので止めた。同じルートで戻り、薩埵峠を今度は東から上った。由比宿はやはりその風情に魅せられてキョロキョロ道脇の古い建物などを見ながら進んだ。散策されている人もちらほらいる。由比宿と薩埵峠はセットで散策すればとても良い場所だと思う。由比宿の風情もあるし、峠に上れは駿河湾や伊豆半島、そして富士山の展望が楽しめる。車で行かなくても由比駅を利用すれば行ける点もお勧めだ。

そう言えば往路で薩埵峠から下って由比宿に入ったくらいだっただろうか、外に行列ができている建物があった。11時少し前だったと思うが、時間帯からしてランチ目当ての客だろう。あとで調べると、”くらさわや”という桜エビ料理で有名な店らしい。由比と言えば駿河湾でしか取れない桜エビの産地だが、中でもこの店が一番有名だとか・・・

薩埵峠への上りは往路とは違って最初にガツンと急激な上りが立ちはだかる。もうここは、ダンシングをして進むしかない。下ってくる歩行者もちらほらいる。そういえば行きと帰りでロードバイク3台とすれ違った。薩埵峠を目標にしているのかそれとも東西へ走り抜けるためにここを通過しているのか?少なくとも私はこの薩埵峠が気に入ったので今後ここを抜ける時にはこの峠を通ろうと思う。ただ暗い時間に通るのは少々危険かもしれない。街灯など何もない旧東海道だから間違いなく真っ暗だろう。

急斜面でダンシング中にふと振り返ると後ろからバンタイプの普通車が迫ってきてた。そのタイミングで前からも車が下ってきたので、車同士すれ違いできないことを前の車両に合図してあげて、私はそのまま進んだ。とにかく車同士のすれ違いは退避スペースでする以外無理な道だ。最初の急激な斜面をクリアすればミカンの木が両脇に並ぶ緩やかな斜面になり、脚を休めることもできる。そして峠手前にまた斜度がきつくなる。峠でのんびりする時間はないので往路同様そのまま下る。

往路とは違い、東海道線の北側を進み清水駅を過ぎ、清水市入江町付近で元の道に合流していつも通りの道を進んだ。とにかく今回は行きも帰りも向かい風でなかなか大変だった。

静岡を抜けて宇津ノ谷峠を下り藤枝市岡部から島田にかけての平坦区間は十数キロあると思うが、車で混雑していた。いつも混雑する区間なのだろうとは思うが、行楽日和の土曜日だからか、向かい風の中進む私の方が早いくらいだった。信号のたびに追いつき追い越すことの繰り返しで、大井川の手前まで同じ車に何度も追い越され追い越した。

トータルの走行距離はだいたい180kmくらいだろうか。

実は昨夜サドルポジションを1mm下げた。長距離ライド直前に下げるのもどうかと思ったが、実際走ってみると特に問題は感じなかった。走り初めは下げたことが良かったのか悪かったのか微妙な感じだったが、特に回転しにくくなることもなかった。薩埵峠の様な急激な上りも走ってしまったが、特にポジション変更によるダメージはなかったので良かった。(走行翌日現在)復路の向かい風の中でもいつもよりペダルを回せていたのでポジション変更は良かったのだと思う。

そう言えば由比宿辺りで浜石岳入り口い野看板を見た。かなりの勾配が続くらしいので一度は行ってみたいとおもっている場所だ。情報によると由比から8kmほどで山頂らしい。標高707mで海に近くかなりの眺望が望めるようだ。

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