自分に最適なクランク長について考える

 Chain Reaction Cycles

自分にとってどの長さが一番適しているのか決めることはなかなか難しいことだと思います。

クランク長は一般的に2.5㎜刻みで用意されています。

165㎜、167.5㎜、170㎜、172.5㎜、175㎜、177.5㎜、180㎜の 7種類程度です。

男性の場合全体の8割以上人が170㎜か172.5㎜を使っているのではないかと思います。身長165㎝から180㎝くらいまでの人は大部分がこの2サイズのどちらかを使うと思います。

てこの原理からも分かるように長いクランクを使えば重いギヤが踏みやすくなると思う人は多いと思います。実際にそうです。この点だけ考えれば、できる限り長いクランクを使いたくなるものです。

しかし、問題は自転車の場合、てこの原理を生かしてただ一度踏めばよいと言うわけではないということです。ペダルを踏むと言うことは自転車の場合円運動をしなければならないので、クランクを長くすると回転させる円の軌道が長くなると言うことです。長いクランクを使えばそれだけ大きな円運動をしなければならなくなるのです。

そうは言っても、ワンサイズ大きくしたってたかだか2.5㎜じゃないかと思う人は多いと思います。しかし、使ってみるとわかるのですがこのたかが2.5㎜の違いがそうでもないんです。2.5㎜長くすると言うことは左右のクランクがそれぞれ2.5㎜長くなると言うことですから、右足と左足が5㎜離れることになります。5㎜大きな円運動をすることになるわけです。もしクランクを5㎜長くしたら、1㎝大きな円運動をすることになります。

円周率を3.14とすると、

170㎜クランクを使用すると円周は1067.6㎜

172.5㎜クランクを使用すると円周は1083.3㎜

175㎜クランクを使用すると円周は1099㎜

180㎜クランクを使用すると円周は1130.4㎜

170㎜と175㎜の円周差は31.4㎜。同じギヤを使って同じ速度を出すには175㎜クランクを使用すると170㎜のときよりぺダリング1周あたり31.4㎜速いぺダリングをしなければならないことになります。

 

重要なことは、当たり前ですが、ロードバイクで速く走るためには重いギヤ高回転で回せばいいということです。

そして、重いギヤと高回転でどちらが重要かと言うと高回転です。クランクを長くすれば確かに理論上少ない力で重いギヤを踏めることになりますが、クランクを長くしたところで回転しずらくなったのでは意味がありません。ロードバイクに乗ると言うことは回転を維持し続けなければいけないと言うことなのです。

クランクを選ぶ際にまず大切なことは、ストレスなくペダルを踏んで回転運動ができるクランクサイズを選ぶことです。例えば175㎜クランクを使用して、いくらポジショニングを変更してテストしても、ぺダリングしずらいと感じたら、やはり、クランクサイズを下げるべきでしょう。

クランク長のベストな選択はスムーズに回転運動をできる上限のクランク長を選ぶことだと言えると思います。170㎜を使っていて十分にスムーズにぺダリングできているなら、長いサイズを試してみることもいいでしょう。しかし、一気に5㎜長いクランクを購入して試すのはお勧めしません。上でも述べたように大きな違いが出てくるので、5㎜長いクランクを購入したことを後悔することにもなりかねません。(実際に私は後悔しました。) あくまで、2.5㎜ずつクランクを長くしてテストしたほうが良いです。

一般的にクランク長は脚の長さや足のサイズによって決まってくることは正しいですが、それだけではないということも知っておいた方が良いです。

確かに、比較的小柄な人は当然脚も短いので175㎜以上クランクを使う人はまずいないでしょう。しかし、大柄な人で、足が長いけれど、短いクランクを使用する人はそれなりにいると言うことです。

上にも書きましたが、165㎝から180㎝を越す人まで170㎜か172.5㎜を使う人が多いことからも分かるように、それなりに身長が高くて脚が長くてもこの2種類を使う人が多いのです。理由としてはやはりぺダリング(回転運動)しやすいと言うことに尽きると思います。

90年代の選手ですが、インデュラインとチッポリー二といいう有名なロード選手がいました。ともに190㎝近い身長でしたが、インデュラインが使用したクランクは180㎜、しかし、チッポリー二が使用していたクランクは170㎜でした。

そして、この二人は全くタイプが違う選手でした。インデュラインはオールラウンダーと呼ばれるタイプの選手で、上りでもタイムトライアルでも圧倒的なスピードを維持する能力に優れている選手でした。180㎜という長いクランクをスムーズに回せるのであればそのメリットが大いにあったと思います。

一方でチッポリー二はスプリンターと呼ばれるタイプの選手でゴール前で爆発的な瞬発力を発揮して競う選手でした。時速70kmを超えるようなスピードで競うためには使うギヤ比が同じなら、少しでも早く高回転でぺダリングできるほうがメリットがあったと言うことでしょう。もちろん、彼は大柄だったので、それだけで小柄なスプリンターより重いギヤを踏むパワーはあったでしょう。しかし、いかに高回転でスピードアップできるかに関しては短めのクランクの方が適していたと言うことだと思います。

仮にほぼ同じ体格であるインデュラインとチッポーリーニがスプリントで競った場合を考えてみれば分かり易いかもしれません。

先程も例示したように170mmと180mmクランクではクランクを一回転する際に、円周に62.8mmの差が生じます。

チッポリー二と同じスピードでぺダリングするには、インデュラインの方がぺダリング1周あたり6cm以上早いぺダリングをする必要があると言うことです。

この二人が全く同じギヤ比でスプリントに臨んだら、(二人の出力は同じだとして)、より早く回転運動できるクランク長の方が急激な加速運動には有利だと言えるでしょう。

比較的重めのギヤを一定の回転で維持するタイムトライアルや上りだけのレースなどでは、長めのクランクが有利になる傾向がある。また、マウンテンバイク競技のように回転数よりも大きなパワーが求められる場合にもクランクはロードバイクより長めを使う傾向があります。

ロードレースではゴールスプリント、トラック競技では瞬発力が求められる競輪などで、高回転のぺダリングを優先する短めのクランクが使われる傾向にあると思います。

 

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