中学生の部活動に異変あり?

とある中学生と話す機会を持ってなるほどなあと思ったことがあったので紹介する。

中学生と言えば部活なので、どんな部活をしているのか中学2年になる男の子に聞いてみた。

すると、バスケ部だと言う。20年以上前の私の時代では、部活と言うと運動部が当たり前で、文科系の部活と言うとレアな方だった。

ところが、最近ではパソコン部だとか、そもそも部活に属していない生徒も多いようなので、この手の質問をするときは、運動部に所属していることが前提であるかのような話の切り出しは出来ないのだ。その手前もあり、バスケ部だと答えが返ってくると案外ほっとするものなのだが、立て続けに出てきた次の言葉がとても意外だったのだ。

「1年生の部員は1人だけなんです。」とのことだ。

なかなか自分から話さないような感じの子だったので、自分からそのように話してくれたこと自体私にとってはうれしい出来事ではあったのだが、と同時に、なぜバスケ部の1年がたった1人なのだろうと思ったのだ。

彼によると、3年生は既に引退しているようで、2年の部員が5人ほどなので、当然5対5の試合は出来ず、もっぱら3対3だと言う。1人欠ければそれすらできないとのことだ。

私が10代の頃と言えば、バスケットボールの人気が全盛期だったと思う。アメリカプロバスケットボール(NBA)の影響があった。マイケルジョーダンがいて、エアマックスというナイキのいわゆるバッシュ―が異常なほど人気を博した。エアジョーダンなどはあまりの人気でものすごい価格が高騰していたことも何となく覚えている。

さらには、アニメではスラムダンクが流行りバスケ人気に火をつけた時だった。

ただ、私は当時まったくバスケに興味がなかったので白けていたのだが、そんな私でもバスケやバスケットシューズの異常な人気ぶりは今でもよく覚えている。

そんな中高生に絶大な人気を誇ったバスケットボールだっただけに、新入部員がたったの一人だということに素直に驚いたのだ。

ではどの部活に人気があるのかとその子に聞いてみると、返ってきた答えが、サッカーと陸上だと言う。

確かに、サッカーはうなずける。私の中学時代は 日本のプロサッカーリーグが始まる一歩前だったので、サッカー人気など限られたものだったが、Jリーグが始まって以来、サッカーは小さな男の子から気軽に始められるスポーツとして広まった。もちろん、日本のプロサッカー選手のレベルアップや海外での活躍もあって、いまでは野球より人気スポーツだろう。

このことにはすぐに納得できたが、問題はなぜ陸上がでてくるのかだ。率直になぜ陸上なのかと聞き返すと、陸上の100mが人気なのだと言う。なるほど、ここ最近の男子100mのレベルアップ、10秒を破る選手が登場してかなり注目された。確かに、その注目度を考えると人気が出るのは分かるが、中学の部活で1番人気が出るほどのものになるほどとは思わなかったのだ。

実際私は中高と陸上競技部に所属していたが、将来陸上競技が中学で1,2を争うほどの人気スポーツになるとは夢にも思わなかった。

確かに私は短距離ではなく、長距離ブロックに属していたからなおさら当時の不人気ぶりが意識の中から抜けないからか、今それほど陸上に注目が集まっていると感じられなかったのかもしれない。だが、考えてみると、短距離走に限らず、マラソン競技でも、男子の一部の選手の活躍ぶりは最近注目される状態にあった。公務員ランナーが実業団選手に打ち勝つような活躍があり、そんな中で、最近では日本記録が2度更新されるレベルに上がって来た。近年ではプロ化する長距離選手が出てきている点でも注目されてきているのかもしれない。

まあ、陸上競技に人気が集まってくることは私も好きな競技なのでうれしいにはうれしい。学生時代、なぜ長距離走みたいな苦しいことが好きなのかと聞かれたものだ。別にそれが好きではなかったから答えようもなかったのだが、陸上競技をやってみてわかる楽しさは確かにあったとは思う。基本的に自分との戦いで単純に記録や順位で成果が分かる点もやりがいを感じられる点だとは思う。

その話してくれた中学生に話を戻すと、その子が言うにはいま八村選手と言うハーフの日本人選手がNBAデビューしたことでバスケの注目度も上がってきているとのことなのだ。そう言われて確かにそうだと思ったのだが、その子が言うにはちょっと遅すぎたと言うのだ。今年度に入ってからそのニュースが出てきたので、新入生にが部活動を決める頃にはまだなかった出来事だったのだと言う。もう少し早く八村選手の活躍が報道されていたら新入生がたったの一人になることはなかったのではないかと言うのだ。

まあ時代と共に、中高生の人気スポーツは変遷するものなので、それはそれで仕方のないことなのだろう。

ただ、やっぱりその競技における、特にアイコンとなるようなプロスポーツ選手の活躍はいつの時代にも人気アップの引き金になる要因だろうなあとは思う。

陸上競技に関していえば、やっぱりアイコンとなるような選手が私の時代には不在だった。正確に言うと、いたにはいたが今のようにインターネットでダイレクトに情報が伝わってこないので陸上競技はマイナースポーツのままだった。

ただでさえ陸上競技と言うのは遊びの要素に乏しいので、他のスポーツのように注目されないのだ。サッカーならボールさえあれば誰でも遊びで始められる。バスケだって、ボールとゴールがあればできる。

陸上なんて基本的に道具などなくても始められるが、遊びで楽しいと言う感覚になれるものではないのだ。そもそも遊びにならない。この点が特に球技などとは全く異なる。

中学生、高校生のとき、陸上の練習の合間にサッカーをしたりして遊んだものだ、この逆のパターンはあり得ないだろう。

そんな陸上競技の性質上、人気があるスポーツとなるにはアイコンとなるような競技者が不可欠になっているのだろうと思う。

最近の100m走の桐生やサニブラウンなどはまさにそういった存在になったのだと思う。

私の時代における陸上競技など、特に他に興味があるスポーツもないから何となく単純そうに感じられるだけの理由で陸上部に入ると言った傾向が大いにあったのではないだろうか。楽しそうに陸上の練習に取り組んでいるような記憶はほぼない。

新入部員がたったの一人と言うバスケ部の話が妙に心に留まった出来事だった。

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