1995年ツールドフランス、第7ステージはインデュラインの最もセンセーショナルな走りの一つだと思う。
総合5連覇を目指すこの年、個人タイムトライアルを翌日に控えた第7ステージでゴール手前20数キロのところで単独アタックを仕掛けたのだ。
総合優勝を目指す各チームのエースは明日のタイムトライアルに備えて体力を温存するのが普通だ。その隙を突いた誰もが予想もしないインデュラインの奇襲攻撃だった。
10人程度が集団から離れて先行する展開の中、突如としてインデュラインが坂道でアタック。上り坂にもかかわらずアウターギヤをギュンギュン踏んで圧倒的パワーで先行する前のグループに追いつきさらに加速する。全く予想もしない展開に集団もパニックになる。
あっという間にオンせチームのヨハン・ブリュイネルとインデュラインの2人だけになる。ブリュイネルは全く先頭を走ることをせず、常にインデュラインの後ろにぴったりと付いてインデュラインを風よけに使う。後ろから4人のグループが先頭交代をしながらインデュラインたちを追う。その後ろにマイヨジョーヌを着るビャルネリースを含むメイン集団が追う展開だ。
結局インデュラインは激走で後続に50秒の差を着けたままゴール。ゴール直前でブリュイネルが前に出てステージ優勝。後続の3人のグループはゴールでほぼ後ろの集団い追いつかれた形だ。3人で先頭交代しても、集団が追ってもインデュラインのパワーで50秒差をつけてしまったのだ。
きしくもこのステージはクラッシックレースで有名なリエージュのコースだ。全くクラシックレースに興味を示さないインデュラインはマスコミから批判されることもあったが、ツールドフランスと言う大舞台で、クラシックレースでも十分に勝てることを証明して見せた結果にもなった。優勝したヨハン・ブリュイネルはベルギー出身の有力選手、地元ベルギーで勝てたことは本来名誉なことだったが、先頭を全く引かずに勝ったレース。インデュラインを利用して勝ったと言う不名誉な勝利となった。
この結果総合トップはブリュイネル、2位はインデュラインとなる。そして、次の日の個人タイムトライアルではやはりインデュラインが優勝。総合トップにに躍り出た。
平坦コースのしかも翌日に個人タイムトライアル控えた状況で単独アタックをするエースなど見たことがない。
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